資本に関する諸原則



資本充実の原則とは、資本金の額に相当する財産が現実に拠出されなければならないという原則です。

具体的には、①出資払込金全額の払込み、現物出資の全部給付、②現物出資などの厳格な調査、③株式引受人の相殺禁止などがその現れです。

資本維持の原則とは、資本金の額に相当する財産が現実に維持されなければならないという原則です。

具体的には、①剰余金、中間配当の規制、②自己株式取得の財源規制などがその現れです。

資本不変の原則とは、いったん定められた資本金額は自由に減少してはならないという原則です。

せっかく、資本充実・維持の原則により資本金に相当する会社財産を保持しようとしても、その基準となる資本金の額を自由に減少できるとしては、資本充実・維持の原則が意味がなくなってしまうからです。

具体的には、資本減少手続の厳格な規制がその表れです。


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Posted by 現役講師 at 15:30 │株式会社の特色